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VOL. 04

修理メンテ

後悔したくない 早めの愛車メンテナンス知識

■ほったらかしが一番高くつく!

運転しても気付かないほどの小さなほころびが、徐々に異音や振動、臭いなどでトラブルの前兆を伝えてくるようになります。「そのうち修理に出さないとダメだな」とか、「そろそろ、修理に入ようかなぁ」なんて、運転する度に思うものの、ついつい後回しにしてしまうもです。
しかし放っておくと、驚くほどの出費を強いられたり、クルマの寿命を左右してしまうことになります。
街で信号待ちをしている時などに、エンジンやブレーキから異音を放ちながら通過するクルマを見たことはありませんか?明らかにエンジンから異音を放っているクルマは、放ったらかし、乗りっ放しの仕打ちを受けていることを伝えてくる手遅れのサインです!

しかし警戒すべき点はそれではありません。今修理すれば、軽傷で済むような状態なのに、そのまま走らせていることです。それが原因で出費が嵩んだり、他の部分にまでダメージがおよぶことになるのです。こうした症状をそのままにしておいて、あとあと「やっておけばよかった…」と後悔しないように、早めにやっておきたいメンテナンスを紹介したいと思います。

■ブレーキ回りが最も重要なメンテナンス箇所

ローターからキーキーと音が出ているのにまだ大丈夫だろうという安易な考えでメンテナンスを延ばし延ばしにしていませんか? 放置した結果、ローターを交換する羽目になり。気付いた時点でメンテをしていればそうはならなかった……ということありませんか?

エンジンよりもメンテナンスで大事なのは、安全に直結するブレーキの能力だ。キーキーと足回りから音が出ているにも関わらず、「普通に走れているから」という感覚だけで、乗り回されているクルマを見かけるのは今や珍しくありません。

自分でメンテナンスするオーナーやメカニックからすれば、クルマが悲鳴を上げているのに鞭打って働かせるような印象を受けて、いたたまれない気持ちになるものです。

高い音を発しているのは薄い鉄板で作られたセンサーで、ディスクローターと接触することによりパッドの摩耗限界を知らせているのです。

国産車の場合、ローターが極端に摩耗することは少ないが、パッドの摩耗限界を超えてもそのまま使い続けると最悪のケースでは、ブレーキパッドの摩材が完全に消失し、摩材が貼られていたバックプレートがディスクローターと接触して制動する状態になってしまうのです。

それでもゆっくり走っていれば止まれる状態なのかもしれないが、とっくに整備する限界を超えています。

こうなるとブレーキパッドを交換するだけでは、元の性能を取り戻すことはできない。偏摩耗したローターも交換、もしくは研磨して、キャリパーも点検してオーバーホールする必要がある可能性が出てきます。

「クルマにお金をかけたくない」という感覚が強いのかもしれないが、乗りっ放しでお金をかけないことで、かえって出費が増えたり、交通事故の原因となって後悔することになりかねないのです。

■足回りの異音を放っておくと大ダメージに発展する恐れも

左右のサスペンション同士をつなぎ、U字型やコの字型の棒状のパーツでコーナーを曲がる時など横揺れやロールを抑えるスタビライザーを、スタビライザーを車体に固定して支える部品がスタビリンクでボールジョイントと呼ばれる人間でいうと関節のようなものが付いています。足回りで比較的寿命が短いのが、左右のサスペンションを連結するスタビリンクです。

 

このスタビリンクは傷んでくるとボールジョイントにガタが生じ、カタカタ音が気になるけれど、放っておいてもガタが大きくなるだけで、ほかのメカニズムにダメージをおよぼすことは少ないのですが、こうした足回りの異音を放っておくと、別の原因で異音が起こっている場合に気付きにくく、取り返しのつかないことになるから気を付けたい部分です。

また、走っていても分からないけれど、ダメージがおよんでいる部分もあることに注意が必要です。それは足回りや駆動系のゴム部品、ブーツ類です。

 

ドライブシャフトブーツは、ステアリング操作をタイヤに伝えるジョイントを保護する部品で蛇腹状になっています。破れや亀裂がないか、グリスが飛び出ていないかを車検ではチェックされ、破れていると車検に通りません。

ドライブシャフトのCVジョイント(等速ジョイント)には蛇腹状のブーツが被せられていて、たくさんの大きなボールベアリングが収まるジョイントを潤滑するグリスを保持しています。最近のブーツは5年くらいでは破れないが、7年10年と乗り続ければやがて亀裂が入って、裂けてしまうのです。

 

車検時に予防整備として完全に裂ける前に交換されていればいいですが、そのまま使われ続けていれば、ある時にブーツは完全に裂けてグリスが流れ出し、潤滑不良から継ぎ手部分の部品が摩滅し始めます。本来、潤滑がちゃんと行なわれていれば、10万kmを超えても、まったく問題なく使い続けることができるモノだけに、裂ける前にブーツ交換をしてグリスを補充していれば、極端な摩耗は抑えられます。

■エンジンはオイル管理とベルトの状態に注意

発進時などベルト類が「ギャー」というような悲鳴のような音がしたら、ベルトやテンショナーに異常をきたしている場合が多いのでしっかり整備してもらいましょう。ファンベルトは今やクーリングファンは回さず、エアコンのコンプレッサーやオルタネーター、ウォーターポンプなどの補機類を駆動するものとなっています。屈曲性の高いリブベルトによりクネクネと補機類を辿ってクランクプーリーに戻ってくるレイアウトモノが一般的になり、ベルト1本ですべての補機類を駆動している車も多いです。

それだけにベルトや、その張力を調整するベルトテンショナーの役割が重要になります。街で見かけるクルマでも信号待ちでは普通にアイドリングしているのに、発進する時にいきなり「ギュー」とか「ギャー」という悲鳴のような激しい異音を放つクルマは、ベルトやテンショナーに問題が起こっています。

すぐに整備工場に行って点検、修理してもらえばベルト交換やテンショナー交換だけで済む。ところがダマシダマシ乗っていると、最悪の場合ベルトが切れたり、テンショナーが壊れて、クランクプーリーにベルトが巻き付いてプーリーやエンジンにダメージを与えてしまうことにもなりかねません。

■バッテリーの劣化は気付きにくいので日頃からのチェックが必要です

サルフェーションはバッテリーの起電力を低下させてしまうので、月に数度程度しかクルマに乗らないのであれば、パルス充電機能のあるバッテリー充電器でバッテリーを補充電してやると、バッテリーの寿命はグンと伸ばせます。
純ガソリン車であっても、クルマは電気で動いているといえるほど、電装品の役割は重要なのです。

普段よりセルモーターの回りが重く感じられるようなら、すぐに対策する必要がありますが、もしそのまま乗り続けていたら、近いうちにバッテリー上がりを招いてしまうのです。

普段が近所への買い物程度の使用であれば、たまには足を伸ばして遠出するか、1~2時間、連続で走行できればバッテリーへの充電もかなり進むので、電圧も上がってバッテリーも元気になることでしょう。
しかしバッテリーは劣化により内部抵抗が増えますので、走行中の充電ではある程度までしか回復しません。自宅で充電できる環境であればバッテリー充電器による追充電をしてやることをお薦めします。

■まとめ

3年から5年で新車を乗り継ぐオーナーには関係のないことかもしれません。しかし電動化が急速に進むなか、EVの使い勝手や下取り価格をもう少し見極めたい人も少なくないでしょう。今の愛車をもう暫く乗り続けようと思っているオーナーには、思わぬ出費を避けたいだけに、早めのメンテナンスをお薦めしております。故障で立ち往生して仕事や待ち合わせに遅れたりするのは困りますが、大半は後で笑い話にできます。しかし整備不良が原因で交通事故を起こせば、悔やんでも悔やみ切れないことになるのです。

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