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ロシアのウクライナ侵攻による、新車の供給不足の影響で中古車の販売価格がかつてないほど高騰した2022年。
中古車需要の高まりで自動車は今が売り時という声があるが「中古車市場はどのように推移するのか」「そもそもなぜ、中古車需要が高まったのか」と気になる人は多いだろう。
この記事では、中古車市場の動向が気になる人に、コロナ禍で中古車需要が高まっている理由や、現在の国内外の中古車・新車市場について解説。
また、今後の中古車市場の考察もしているため、中古車売買を検討している人は本記事をぜひ参考にしてほしい。
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中古車市場の動向・2022年度の現在
新車不足の影響、ロシアのウクライナ侵攻で中古車需要が高まった2022年。
中古車市場の動向を以下の内容で説明していく。
・日本からロシアへの中古車輸出が大幅にアップ
・円安での輸出業者の動きについて
・国内外の中古車・新車市場について
・コロナ禍の影響はあるのか
以下でそれぞれについて説明し、最後には中古車市場が今後どうなるかの展望も述べている。そして中古車・新車市場の2022年度の現在についても説明している。それでは解説していこう。
中古車市場の動向
中古車需要は依然高いが供給が追いつかず、販売・買取価格が高騰している。
なぜなら、半導体などの不足により、新車生産台数の減少、新車の納品遅れが発生している影響で、新車への買い換えを控えるユーザーが多い状況だ。
そのため、中古車市場へ出回る車両が減り、2022年8〜10月の登録台数は前年比よりマイナスとなっており、登録台数が少ない状態が続いている。
また、中古車の需要が高まっているのは、国内の新車不足に加え、円安による海外向け輸出が好調なのも要因のひとつだ。海外輸出の中でも、ウクライナ侵攻によるロシアへの経済制裁の影響もあり、ロシア向けの輸出が増えている。
コロナ禍による半導体などの不足や、ロシアのウクライナ侵攻による流通の乱れの影響で、新車の納期遅れが続いていることから、中古車需要は依然高いままをキープしそうだ。
2022年度 | 8月 | 9月 | 10月 |
中古車登録台数 | 234,918台 | 249,728台 | 247,554台 |
前年比 | 97.5% | 93.7% | 92.5% |
新車市場の動向
新車不足は続き、納期が遅れている状態である。なぜなら、コロナ禍による半導体の不足、コロナウイルス・ロシアのウクライナ侵攻による影響でサプライチェーンの寸断・崩壊が起き、新車生産に必要な部品が足りていないからだ。
トヨタやホンダは納期の目安をメーカーHPで公開しているが、部品不足により多くの車種で生産遅れが発生し、納期目安が6ヶ月以上の車両も多数ある。人気車種であるほど時間がかかったり、受注を停止したりしているのが現状だ。
ただ、2022年10月の新車登録台数は186,202台で、9、10月の登録台数を8月の登録台数と比較してみると2ヶ月連続で増加しており、徐々に生産台数が増えてきている。しかし、以前として各メーカーの納期遅れは解消されていないため、新車供給は滞っている状態である。
携帯やパソコンなどに使用する半導体不足は解消されてきているが、自動車や産業機械向けの半導体不足が続いているため、新車不足はまだまだ続きそうだ。
2022年度 | 8月 | 9月 | 10月 |
新車登録台数 | 154,316台 | 211,585台 | 186,202台 |
前年比 | 87.9% | 124.7% | 123.6% |
日本からロシアへの輸出が大幅にアップ
日本からロシアへの中古車輸出台数が大幅にアップしている。なぜなら、ウクライナ侵攻による経済制裁により、日本や欧州の自動車メーカーは、ロシアから撤退したり、新車の輸出を停止したりしているからだ。その結果ロシアは、新車を多く入手できなくなりロシアでの中古車需要が急増している。
ロシアへの中古車需要が高まりだしたのは、円安ルーブル高になった2022年6月以降からだ。2022年8月には輸出台数が2万台を超えている。
日本の中古車は、安全性・燃費・耐久性が高く海外人気が根強いことから、新車不足を日本の中古車で補おうとしているようだ。ロシアの新車不足が解消されるまで、日本からロシアへの中古車輸出の大幅アップは続きそうだ。
円安で輸出業者の動きに変化が
円安は輸出の追い風になるにも関わらず輸出業者の動きが鈍かった。しかし、輸出量が伸びている商品もあり輸出業者の動きに変化が起きている。
日本貿易機構によると、食料品では調味料類・即席麺類・ボールペンやゴルフクラブ、インクカートリッジなど、さまざまな消費財が輸出を伸ばしたと述べている。
そして、ロシアへの経済制裁の影響でロシア国内での新車供給が滞るなか、日本の安全性・燃費・耐久性がよい中古車に注目し中古車需要がより高まっている。
その影響もあり、輸送機器の輸出量も増えている。円安は今も継続していることから、この流れはしばらく続きそうだ
欧米と日本の比較・新車、中古車の購入比率
欧米では、中古車販売台数に対する新車販売台数が約3分の2程であり、中古車の購入率が高くなっている。日本では、新車販売台数に対する中古車販売台数が約3分の2程であり、新車の購入率が高くなっている。
欧米には、古い車両を長く使うほど車検や税金が減免される制度があったり、国土が広く、鉄道などのインフラ設備が整っていない箇所が多かったりする。
そのため、車が生活必需品となっており、一人一人に合った価格帯の車を買い求めることができるため、中古車の購入率が高くなっている。
日本では、古い中古車は安全性能が低く、環境性能も最新の車両には劣るという観点から、新車登録をして13年経過すると自動車税が増税される制度が導入されている。
新車だと増税制度は適用されず、逆にエコカー減税などでお得になる。そして車両保証の期間が長く安心して運転できる。そのうえ高性能な車両を手にすることができるため、新車の購入率が高くなっている。
このように国土の広さや環境によって、自動車を購入する割合は国々で変化してくる。
コロナ禍の影響は未だあるのか?
コロナ禍の影響は未だに受けている状態である。コロナウイルス感染対策として、電車などの公共交通機関の利用を控えるようになり、そのかわりに乗用車を利用する人が増え、自動車需要が高まった。
それに加えて、自動車や産業機械向けの半導体は不足が続いている。そしてコンテナ不足やサプライチェーンの寸断・崩壊で海外業者より他の自動車部品を調達できていない。
こうした部品不足の影響を受け、トヨタやホンダなど各自動車メーカーでは、多くの車種で生産遅れが発生している。中には、納期目安が6ヶ月以上の車両も多数あり、新車供給に時間が掛かっている。
ランドクルーザーなどの受注を停止している人気車種は、中古車価格が新車価格より高くなる、逆転現象を起こしていることから、コロナ禍の影響は未だに受けている状態といえそうだ。
中古車市場今後の展望
中古車市場は今後1〜2年間は変わらず、高い需要をキープするだろう。
これまで述べてきたように半導体の不足や新型コロナウイルスの影響を受け、サプライチェーンの寸断、崩壊が起きた。その結果、自動車部品の調達ができず、新車不足となり中古車需要が高まった。そこにロシアがウクライナ侵攻をおこし、経済制裁をうけたロシアは新車不足に陥っている。
そんなロシアの自動車不足を補う形で日本の中古車需要がますます高まり、中古車が高騰しているのが現状だ。
中古車需要の高まりが落ち着くには、半導体不足の解消およびサプライチェーンの回復が必須である。そんな中、半導体不足には動きがあり、アメリカの金融大手JPモルガンは、半導体不足が2022年の下半期から2023年にかけて解消されるとの見解を示している。
実際に携帯やパソコン用の半導体不足が解消してきているが、自動車や産業機械向けの半導体は不足が続いている。これにより自動車業界では納期遅れは2023年以降も続き、従来の納期に戻るのは、2024年以降になるといった声もある。
そのため、新車納期が従来に戻るまでの期間は、中古車の需要は高いままを維持し高騰が続くだろう。
まとめ
今回は中古車市場の動向について説明してきた。
現在の中古車市場は、半導体や自動車部品の不足により、新車の納期遅れが起きている影響とロシア国内の新車不足を日本の中古車で補っている影響で中古車需要が高まっている状態だ。
この中古車需要の高まりがいつまで続くか不明確だが、一部の半導体不足が解消してきているため、自動車業界では2024年ごろには新車の納期が従来に戻るとの声がある。
しかし、ウクライナ侵攻を続けるロシアの動向が見通せないため、高まっている中古車需要が状況がいつまで続くか予測しにくい。
それでも高まった需要はいずれ落ち着き、相場は崩れる。そのため需要の高い、今のうちに自分の車の価値だけでも調べることをおすすめしたい。