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ここ数年、平成の国産スポーツカーの価格高騰が止まりません!この時代に生産されたスポーツカーといえば、スープラ、スカイラインGT-R、NSX、RX-7などなど、今思えば魅力的な車種のオンパレードです。
10年少々昔であれば、NSX以外は二ケタ万円から選べたのに、今となっては新車価格を超えるプライスをつけられている個体も多くみられます。そのなかでも日産シルビアは一際高騰しています。
本記事では、各世代のシルビアの魅力、値上がりの要因でもあるアメリカ25年ルールの概略、そしてそのルールが今後の価格相場にどう影響するのかについて考察していきます。
最近、自分の車の価値って調べたことありますか?
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シルビア高騰中のモデルがこちら
シルビアは日産が1965年に発売したスポーツモデルです。
FR+クーペというパッケージングは、最終モデルのS15型まで継続されました。モータースポーツの世界でも、ラリーやサーキットで様々な活躍をしてきたシルビアですが、最後の三世代は特に、ドリフト競技において絶大な支持を得てきました。
手の出しやすい価格帯&ほどほどのパワー&コンパクトなボディで、ドリフト入門にもってこいだったのです。また、基本コンポーネント(シャシ・エンジン・足回りなど)が共通なため、世代間での部品流用も可能でした。
今、この3世代の価格高騰がとんでもないことになっております。海外需要の高さや、ドリフトブーム等、様々な要因がありそうですが、実際どうなのでしょうか。改めてモデル毎の特徴と海外への販売状況を、最終モデルであるS15型から見ていきたいと思います。
シルビアs15
出典:GT-Garege
シルビアs15-スペック
- 販売期間:1999~2002年
- 新車価格:197~273 万円
- 販売台数:43,147台
【展開グレード】
- Spec R (250ps 6MT / 4AT)
- Spec S (160ps 5MT / AT)
- Autech Version (200ps 6MT)
- Varietta(160ps 5MT / AT )
輸出先:オーストラリア&ニュージーランドのみこちらのS15が最終モデルとなります。
最終モデルらしく、かなり洗練されたデザインになっています。私見ですが、マツダRX-7(FD型)と、このS15型シルビアが国産スポーツカーでは上位に入るデザインだと思っております。ボディサイズはコンパクトな5ナンバーサイズで、エンジンはS13から続くSR20型。
ターボとNAが設定されているのも従来と同じですが、オーテックジャパンがメカチューンを施したした、オーテックバージョンというのもラインナップされていました。
それでもやっぱりメイングレードはターボモデルのSpec-R。S13から採用されたSR20DETは、各部がリファインされており、250psを誇ります。
トランスミッションはアイシン製6速MTと4速ATが選べました。このアイシン製6速MTは、同世代の国産FRスポーツに採用例があり、トヨタアルテッツァ、マツダロードスター(NB)と互換性がありました。このトランスミッションは、ドリフト進入のクラッチ蹴りでブローするなど、2Lターボ車には少し役不足な面もあったようです。
足回りは従来のシルビアから踏襲された、フロント側ストラット&リア側マルチリンクの組み合わせ。ターボ&オーテックバージョンでは大幅にボディ剛性が高められており、従来のシルビアと比べるとトラクションが桁違いに改善されていました。
そんなイケてるビジュアルと性能に加えて、生産期間が3年と非常に短く、生産台数が少なめです。
また、当時の日産の経営状況の影響なのか、左ハンドルモデルが製造されませんでした。そのため、海外における展開も、オーストラリアとニュージーランド(どちらも左側通行)に限られました。
シルビアs14
出典:BNR34hiro
シルビアs14-スペック
- 販売期間:1993~1998年
- 新車価格:169.5〜284.7
- 販売台数:85,000台
【展開グレード】
- K’s(220ps)
- Q’s(160ps)
- Autech M-FT(250ps)
- 270R(270ps)
伝説のS13のあとを引き継いだのがこのS14シルビアです。スポーツ選手でも、役者さんでも、伝説の人物のご子息は苦労をされるわけですが、このS14シルビアも例に漏れず、大変なご苦労をされております。
まずはデザイン面です。先代のS13シルビアはアートフォースシルビアとして売り出し、デザインを絶賛されたわけです。
一方このS14シルビアは、先代よりも拡大したボディ、シャープな先代に対して丸みを帯びたデザインは受け入れられなかったようです。シャシー・足回り・エンジン・トランスミッション等は一部の仕様変更があるものの、基本的には先代からのキャリーオーバーですが、可変バルブタイミングシステムとタービンの大型化により、NA/ターボともに出力は向上しています。
デザイン面での不評があったためか、1996年からヘッドライトがツリ目にイメチェンされたり、テールライト回りがすこしシュッとしてます。こちらはS15とは異なり、北米では240SXとして、ヨーロッパでは200SXとして発売されました。240SXに関しては車名のとおり、2.4LのKA24DEが搭載されていました。
シルビアs13
出典:ベストカーweb
シルビアs13-スペック
- 販売期間:1988~1993年
- 新車価格:152.6万円~228.8万円
- 販売台数:300,000台
【展開グレード】
- K's(185ps > 205ps)
- Q's(135ps >140ps)
- J's(135ps >140ps)
- コンバーチブル(135ps >140ps)
最後はS13型です。
まずはデザインですが、メーカー自身もアートフォースシルビアと表現するほど、デザインには力を入れていたようです。
エンジンは当初、CA18DETでスタートしています。このエンジンは先代S12のころから採用されている鋳鉄ブロックの4気筒(SRはアルミ)、1990年のマイナーチェンジからSR20DETにバトンタッチしました。足回りはフロントがストラットでリアがマルチリンク。トランスミッションは4AT&5MTが採用されました。
また、四輪操舵システムであるHICASも設定されました。デファレンシャルは、オープンかビスカスLSDとなっていました。このS13型シルビアは、ホンダプレリュード等、当時流行っていたデートカーというポジションを意識して開発されたそうです。
デートカーという用途を意識して販売されていたからなのか、フロント左側のサブフレームが途中で途切れているところがある等、走りについては追及されていたとは言えませんでしたが、それでも2Lターボ+FR+MT+1170kgのボディによる走りは日本中の走り屋から歓迎されました。
また、このS13シルビアにリトラクタブルヘッドライト&ファストバックスタイルを採用した、180SXという兄弟車が存在します。この二車種の海外展開は少し複雑で、北米向けには240SXとして発売されました。フロントセクションは180SXですが、ボディ形状はクーペとファストバックの二種類がラインナップされました。
前者は日本でいうところのワンビアです。この240SXは、名前の通り2.4LのKA24Eが搭載されており、モデル途中からツインカムのKA24DEにバトンタッチしました。
ヨーロッパでは、180SXとして発売されましたが、CA18からSR20へのモデルチェンジの際に、200SXと名称変更されました。
2022年現在のオークショ相場
s15
モデル | 年式 | 評価点 | 走行距離 | 落札価格 |
s15〜最高値 s15〜最安値 | H14 H12 | 4.5 3.5 | 18000 238000 | 515万円 171万5千円 |
s14〜最高値 s14〜最安値 | H9 H8 | 3.5 3.5 | 74000 100000 | 280万円216万円 216万円 |
s13〜最高値 s13〜最安値 | H3 H5 | 4 3.5 | 100000 122000 | 305万5千円 191万5千円 |
s15最高値〜シルビアCPスペックRエアロ:パール
s15最安値〜シルビアCPスペックR:ホワイト
s14最高値〜シルビアCP.KSエアロ:シルバー
s14最安値〜シルビアCP.KSエアロハイキャスP:パール
s13最高値〜シルビアCP.KS:グリーン
s13最安値〜シルビアCP.KSクラブPG:レッド
*出品台数はs15が圧倒的に多く、s13、s14にては数台程度の出品になります。
シルビアのヤフオクの相場は?
それでは結局、最近の相場はどれくらいなんでしょう?
直近3か月のヤフオク相場を見てみると、価格のレンジは26万~250万円ほど。
ちなみにこの中には部品取り/書類なしのケースもあるので、実質下限は50万円くらい。
それでも50万~80万くらいまでは※ミサイルが多いようです。
※ミサイルとはドリフト専用車両で当てまくって走行するため廃車寸前のフリー走行用車両です。
ヤフオクでの相場
〜シルビアs13〜
- 台数:20台
- 価格レンジ:26万~185万
〜シルビアs14〜
- 台数:32台
- 価格レンジ:37万~175万
〜シルビアs15〜
- 台数:19台
- 価格レンジ:56万~250万
アメリカ25年ルールとは?
いわゆるアメリカ25年ルールですが、IMPORTED VEHICLE SAFETY COMPLIANCE ACTというのが本来の名称。
アメリカで新車発売されなかった自動車を輸入する場合、製造から25年以上経過した車両でなければ輸入できないというルールです。
先述のとおり、S13-S14は、アメリカでも発売されているので、このルールの適用対象外となります。
ですが、S15シルビアはアメリカでは発売されておらず、現在アメリカに輸入するのは違法となります。しかも、この法律の罰則はなかなか厳しいようで、実際に輸入した男性が逮捕され、20-26か月の保護観察+18,000ドルの罰金を科されたという話もあるほどです。
では、S15型はいつから輸入可能になるか?というと、2024年1月以降ということになります。
1999年モデルだけが対象で、2000年に製造されたモデルを輸入するには、もう一年待つ必要があります。
シルビア高騰はいつまで続くのか?
上記のとおり、S15以外はアメリカ25年ルールの対象であるため、この先さらに輸出需要が拡大する恐れがあります。
一方でS13-14は対象外なので、相場はS15に比べれば高騰はしないと推測できます。
また、同じようにアメリカ国内で発売されなかった国産スポーツカーである、スカイラインGT-Rの例をみると、現在、新車価格の倍で取引される例もあるようですから、S15型については今後、500万円オーバーの案件も出てくるものと考えられます。
S15がどうしてもほしいという人は、欲しいと思った時が買い時かもしれません。
まとめ
出典:Pinterest
現在、中古車市場が過去に例を見ないほど高騰を続けていて、その理由に半導体の不足、急激な円高、コロナ化による人手不足なとが原因となっています。
ただ今回ご紹介したシルビアについてはまた違った要因で更なる値上がりが期待できます。
それが先にもお伝えした「アメリカ25年ルール」によるものです。
S15については、2024年1月にルールが適応されるので更に価値が高まることでしょう。
先に適応になったスカイラインのGTRなどは我々がオークションを見ていても驚く値段がついていて、目を疑うことがありますが、1年数ヶ月後にはシルビアもそうなるのかなと、予想しているところです。
シルビアだけではなく、古い車をお乗りのお方は高額査定のチャンスがあるかもしれません。
「お宝があるのに気づいていない」なんてことのないように一度自分の車の価値を調べておくのが良いでしょう。
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